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激励行動をしました!「女性学がんばれ! 負けるなフェミニズム!」(於:日本女性学会2025年度大会・会場前)

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6月7日(土)、日本女性学会2025年度大会が、全二日間の日程で開幕しました。 私たちは、真に解放されたフェミニズムの実践を目指すフェミニストにエールを届けるべく、激励行動を企画。 事前にバナーを作成のうえ、「激励」と言うに相応しいリミックス曲を用意し、意気揚々と、会場である池袋の立教大学正門前に向かいました。 フェルト製ミニフラッグ付きのプラカードを持参した人も スピーカーから流れる、「がんばれ〜女性学♪」の声。間奏には、 “Y'all Better Quiet Down” のタイトルで知られる米国のクィア・アクティヴィスト、 Sylvia Rivera による1973年の演説( 註1 )が差し挟まれます。  14時から始まるシンポジウムに合わせて来場する人々にビラを手渡しつつ、「トランス差別を許さない、真に解放された女性学研究の場を!」と呼びかけました。( 註2 ) 当日配布したビラ(内容は コチラ から) 途中、わたし達の前で足を止め、声をかけてくれる一行が。聞けば学会に参加するために来たとのことで、自作したというバナーや、グッズを見せてくれました。 とっても素敵な“トラちゃん”に会えて、なんだか逆に励まされたような、温かい気持ちになりました。 当日の私たちの取り組みの様子は、その一部を、こちらのリミックス曲を収録した動画からご覧頂けます。 私たちは、学問研究の名を借りたトランスジェンダー差別、性差別の正当化が二度と引き起こされることがないよう、引き続き同学会の活動を注視して参ります。 註 註1  1973年6月24日。69年6月28日に始まったストーンウォール反乱を記念して毎年開催されるようになったゲイ・プライド(現在のNYC PRIDE の源流)は、この日3年目を迎えていた。マーチの後に開催されたワシントンスクエア公園での集会に登壇した Sylvia Rivera は、ブーイングに晒されながらも、当時、貧困から路上生活を余儀なくされていた多くのトランスジェンダーの窮状と、それを支援する自分たちのシェルター活動の孤立無援について、ゲイ・コミュニティの責任を告発しつつ、プライド・ムーブメントからのドラァグクイーンやトランスジェンダーの排除への反対を訴えた。なお、本動画の作成にあたり、 Sylvia Rivera  ...

【声明】トランス差別を許さない、真に解放された女性学研究の場を!〜日本女性学会2025年大会に際して〜

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当会は、日本女性学会2025年大会(6月7日・8日)の開催に際して、同会員たるフェミニストの皆様に、以下の声明を発出します。 ✳︎✳︎✳︎ トランス差別を許さない、真に解放された女性学研究の場を! 日本女性学会2025年大会に参加される皆様へ こんにちは。 私たちは、フェミニズム運動におけるシスジェンダー中心主義の転換を実現するべく活動しているグループです。 日本女性学会第23期幹事会は2月21日、昨年6月9日に武蔵大学江古田キャンパスにて開催された2024年度大会におけるひとつの分科会において、「トランスジェンダー当事者やトランスジェンダーの権利擁護の立場をとる参加者に対する攻撃や侮辱」(p13)があったことなどを認める 調査報告書 を 発表 しました。 わたし達は、この事態を大変深刻に受け止めています。 幹事会はこの報告書の提出を受け、"日本女性学会は今回の指摘、批判を真摯に受け止め、「学会活動の自由と公正のための宣言」(2006 年6月10日、日本女性学会総会において採択)に基づいて、大会を含めた学会運営の改善を検討してまいります"との コメントを発表 しましたが、その後具体的にどのような取り組みがなされることになったのか。何らアナウンスはないまま本日、日本女性学会は2025年大会を迎える運びとなりました。 一方その間、皆さんの学会活動に対する私たちの憂慮は、更に深いものとなりました。 3月18日付けにて発行 された、日本女性学会発行 「学会ニュース」第162号(ニュースレターN0.162) には、問題を指摘されたH分科会の報告記事が掲載されました。 同分科会にパネル報告者兼司会者として登壇した森田成也さんは、調査報告書において複数の問題を指摘されていながら( 註1 )、そのことには何ら言及することがないまま、上記「学会ニュース」において「全体として報告に賛成する立場からも批判する立場からも意見が出され、民主主義的な討議の場を保障するものであった」と、2024年のH分科会を振り返っています。 この報告文が掲載された次頁には、第23期幹事会からの「お知らせ」と題して、事件の経緯と上述の幹事会によるコメントが、調査報告書のQRコードとともに掲載されていますが、この二つの記事が何の関係も示されることもないままに並列されているという事態に、...

参加者コメント(5.24「日本女性学会 2024 年大会 分科会 調査報告書 」を読む)

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先日5月24日、当会は "「 日本女性学会 2024 年大会 分科会 調査報告書 」を読む~日本女性学会でのトランスジェンダー差別問題はどうなった?~ " と題して集会を開催致しました。 会場入り口 受付の様子 参加者に配られたオリジナル・ブックマーカー 集会ではまず当会より報告者が登壇し、 日本女性学会 の沿革およびこの問題が起こった経緯、続いて「 調査報告書 」の概要とそれを読む際のポイント、さらには同書が抱える問題点、そして「 調査報告書 」公表以降の 日本女性学会 をめぐる動きについて、解説を行いました。 当日の発表スライド① 当日の発表スライド② その後、報告された内容を元に、参加者を交えて質疑・討論が行われました。以下に許可を得て、当日参加された方々より寄せられたコメントを掲載いたします。 この問題に関心を寄せている人々の考えの助となりましたなら、幸いです。 報告書を出して終わりでなく、それが読まれて話しあわれてこそのフェミニズムだと思うので、このように読んだり何が起きているか 集まっておったりする機会は、フェミニズムの集まりとして大切なものだと思いました。(無記名) 報告書を読まなきゃと思いつつ読めていなかったのでこのような機会をいただけてありがたかったです。 報告者の方がおっしゃったように、きちんと読んで言葉で対抗するという姿勢を持ちつづけることは本当に大切だと思います。 報告書の前提になっていることや、言外に示されている意味やニュアンスについても知ることや考えることができてよかったです。 ありがとうございました。(ともみ) 色々なご意見・感想を聞けて、理解や知見が深まりました。このような場を設けて頂き有難うございました。 ただ、こうやって多角的な視点をもち得ない人がこの報告書を読むのは難しい・・・というか、読んだだけでは無駄という感想になりそうだなと思いました。(=^x^=) 主催者の方の話だけではなく、参加者の方々の意見交換を含めて、自分の中でもやもやしたままだった点を、きちんと言葉にでき、問題の所在を明確に認識することができた。 事実をどうとらえるか、批判するべき点はどこか、といった点を明確にしながら話していただいて、とても分かり...

【時系列・まとめ】日本女性学会・2024年度大会の分科会をめぐる出来事

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2025年5月15日更新 2024年 6月8日・9日 日本女性学会2024年度大会 (武蔵大学江古田キャンパス) 分科会(9日) →開催後、「 発言や運営に問題 」があったとの指摘 7月14日 「 結果については、追って公表 」 (22期・23期幹事会) 8月8日 調査WG (23期幹事4名および外部委員2名)発足 8月18日~2025年2月2日 調査WGが計 10 回の会議&メール審議 2025年 2月11 日 調査WGが23期幹事会に結果を報告 2月21日 23期幹事会が調査報告書を公表 「大会を含めた学会運営の改善を検討」 【調査報告書・要旨】 ・「トランスジェンダー当事者やトランスジェンダーの権利擁護の立場をとる参加者に対する攻撃や侮辱 」 ・「学術的な会議の場にはそぐわない攻撃的な発言」 ・「自由な議論に反する展開が生じてしまった」 ※参照: 「 日本女性学会 2024 年大会 分科会 調査報告書 」 4月21日 反省の表明・「署名」呼びかけ ( 幹事経験者有志の6名 ) 「女性の多様性やセクシュアリティの多様性を認識」 「すべての人の権利と尊厳を守る」 ※参照: 日本女性学会2024年大会分科会調査報告書」を受けての反省の表明 および女性学・ジェンダー研究の発展と多様性の尊重をもとめる声明への賛同の呼びかけ 4月30日 代表幹事辞職&「署名」への非難( 佐藤文香・23期(元)代表幹事&23期幹事有志 ) 「著しいガバナンスの不全状態」 ※参照: 日本女性学会への声明の背景に対する説明とガバナンスの機能不全について 5月13日 非難を受けての反論( 幹事経験者有志の6名 ) 「幹事会に存在したのは意見の相違」 ※参照: 「23期幹事有志より緊急のメッセージ」を受けて 5月14日 「署名」への非難( 千田有紀・第23期幹事 ) 「外野のひとは、黙っていて欲しい」 ※参照: 日本女性学会に関するお願い 6月7日、8日 日本女性学会2025年度大会 (立教大学池袋キャンパス)

集会のお知らせ(2025年5月24日開催) 「日本女性学会 2024 年大会 分科会 調査報告書 」を読む

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「日本女性学会 2024 年大会 分科会 調査報告書 」を読む ~日本女性学会でのトランスジェンダー差別問題はどうなった?~ フェミニズム運動においても大変重要な場所であるはずの 日本女性学会 に今、一体何が起きているのでしょうか? 2025年2月21日、日本女性学会第23期幹事会は、前年6月9日に武蔵大学江古田キャンパスにて開催された日本女性学会 2024年大会におけるある分科会において、「トランスジェンダー当事者やトランスジェンダーの権利擁護の立場をとる参加者に対する攻撃や侮辱」があったことなどを認める 調査報告書(「日本女性学会 2024年大会分科会調査報告書」 )を発表しました 。 1979年の設立以来、「あらゆる形態の性差別をなくし、既成の学問体系をこえた女性学の確立をめざし」(日本女性学会規約第2条)て活動を重ねてきた日本女性学会は、その名が示す通り日本における女性学の中心的学術機関と言ってよいと思います。 未だ強固な男性中心主義社会たる日本においてその存在は、単に「文化国家の基礎」(日本学術会議法第1条)としての学問研究の場というに留まらず、真に性に基づく差別から解放された実践とはどのようなものなのか、必ずしも「アカデミー」に属するのではない多様なフェミニストが集い探究する場としても機能してきました。 「学問の自由」の名の下にセクシャル・マイノリティへの差別が行われているのだとするならば、それは広くフェミニズムに関心を寄せる諸運動・諸セクターにとっても、単にアカデミー・学術界の問題として済ませるわけにはいかない、深刻な社会課題として認識されるべき事柄ではないでしょうか。 まもなく開催を迎える2025年度大会 を前に、昨年と同様の事態を防ぐ取り組みは、充分にされているのでしょうか。 22ページからなる、必ずしも読みやすいとは言えない調査報告書の内容を確認しながら、この問題を一緒に考えてみませんか? 日時 2025年5月24日(土)17時50分開場、18時〜20時 場所 高田馬場(会場住所は、申し込み受付後にご通知致します) 申込  こちらのフォーム よりお申し込みください。 定員 9名(先着順) 参加無料/カンパ歓迎 主催・問い合わせ フェミニス虎 ブログ  http://feministrans...

フェミブリッジにおける「男が産めるのうんこだけ」発言に抗議する

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2025年3月31日、私たちは新宿駅東南口前で、ささやかな展示を行なった。 縦に置いたスーツケースの上のわずかなスペースに、トイレットペーパーと、ぐるぐるととぐろを巻いたブルーとピンクの大便。 説明書きとして、下記の内容の文を添えた。 排泄物の色に、男女による違いはありません。 それと同様に月経や妊娠という現象、そして出産という行為についても、男女による違いはありません。 「男が産めるのうんこだけ」という発言は性差別であり、特に男性トランスジェンダーに向けられたヘイトスピーチです。 私たちは、あらゆる性差別を憎み、その試みに反対します。 2025年3月31日 国際トランスジェンダー認知の日 フェミニス虎 私たちは、どうしてこのような展示を行なったのか。 それは、3月9日に同じ場所で行われた市民連合主催の「フェミブリッジ・アクション」の街宣集会において披露された、コール・パフォーマンスに対して抗議の意思を示すためである。 このパフォーマンスは、妊娠・出産を経験する個人の自己決定権を蹂躙しながら進められてきた政府の人口政策を批判しつつ、ジェンダー平等の意義を、男性中心主義への激しい怒りと共に歌い上げるものであった。( 註1 ) 「男が産めるのうんこだけ」とのフレーズはその中の一節としてこの日、街路を行き交う公衆の面前で唱えられたものである。 フェミブリッジ・アクション ★選択的夫婦別姓!平等平等!ジェンダー平等★ フェミブリッジ東京@新宿駅東南口 2025/03/09 (「 こばと通信 -声を上げる市民 」配信) 「フェミブリッジ・アクション」は、第二次安倍政権による親米安保政策の抜本的強化と憲法改変の策動を阻止するために、市民運動諸団体が野党との共闘を図るべく設立された「市民連合」( 註2 )によって行われているプロジェクトで、2023年より「女性の声で政治を変えよう」をスローガンに、開催を重ねてきた。( 註3 ) 「フェミニストの架け橋」という意味(フェミニスト&ブリッジ)を込めて命名されたというこのキャンペーンは、たとえば昨夏の東京都知事選においては、現職候補者であった小池百合子に対する有力な対抗候補と目されていた蓮舫の支持を拡大するために取り組まれ、注目を集めた。 この日3月9日の集会でも、複数名の野党政治家が招かれ、そ...

読書会(2025年4月12日)開催のお知らせ

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下記の要領で読書会を開催致します。 参加にあたって、特に資格制限などはありません。 当会の活動方針 に賛同される方ならば、どなたでもお申し込み頂けますので、ぜひご参加ください。 ※この読書会は 当初、3月29日に実施する予定でした が、諸事情により延期となったため、ここに改めて開催する運びとなりました。 記 ■フェミニス虎 ミーティング&読書会 ■テーマ アフター国際女性デー ■取扱テクスト 尾崎日菜子「エイリアンの着ぐるみ」(『女たちの21世紀』no.98 2019.6 所収、アジア女性資料センター発行、夜光社発売) ※各自でご用意ください。PDF版は こちらのサイト から1100円で購入できます。 ■対象  シスジェンダー中心的ではないフェミニズムの可能性について考えたい個人 ■日時 2025年4月12日(土) 午後14時30分〜 ■場所 東京23区内のどこかカフェなど ■費用 各自飲食代など、実費を負担(カンパ歓迎) ■申し込み  こちらのフォーム よりお申し込みください。 ※開催場所は東京23区内の、どこか交通アクセスのよい街のカフェなどを考えています。フォームにご希望の駅名をご記入ください。後日開催場所を決定のうえ、ご通知申し上げます。 ■その他注意事項 ・この企画は、オンラインで実施することを予定していません。 ・ 会で見聞きした内容はその場限りのものとお考えください。参加者の個人情報はもちろんですが、特に語られた経験などについても、他言することがないようお願い致します。 ・課題テクストはB5用紙で6pほどです。 ・内容を確認しながら進行します。未読のまま来場されても支障ないように進行する予定ですが、事前に一読された方が有意義にお過ごし頂けると思います。 ■問い合わせ feministrans★gmail.com(★は@に換えてください)